原油先物で焼肉を狙う(1バレル35ドルがターゲット)

コロナショックで株価暴落するなかで果敢にも株の買い増しをした。

ジェレミー・シーゲルの信者である私は(信仰心は中の下。世にはいろんなやつがいる)当然、長期投資において株式投資一択であることは、百も承知である。

しかしだ。小銭がほしい。具体的に言うと美味しい焼肉が食べたい。私には10年来の仲になる親友がいるが、彼とは10年来の焼肉仲間でもある。彼と美味い焼肉を食べることは人生の小さな楽しみなのだ。そんなわけで証券口座に配当金でたまっていた10万ちょいを1671に投資した。1671とはWTIと連動するETF証券コードだ。(WTIETF?みたいなところを説明しだすと、晩酌の片手間では着地にまで至れなそうなので割愛する)コアな人はたぶん商品取引やっちゃうんだろうけど、私は10万を元手に小銭を稼ぎたいライト層なのでETFで十分だ。

さて私はXOMの株だって持っているくせに、あんまり原油については知らん。

余談&自説だが、株なんて雰囲気でやれば良いのだ。金が余ったら、古き良き米国株に突っ込んで、配当が入ったら再投資、、、ってやってりゃ金持ちになれるぐらいの理解でやっている。めんどくさいときはS&P500のETFに突っ込んでいる。賢そうにブログ書いているやつらだって、よくよく読むと市場平均に勝ててねーじゃんとか、スタンスすげーブレブレじゃんみたいなのが散見される。私は背伸びはしない。満点をとる必要もない。パフォーマンスを決める要素としては具体的な投資対象は些末な話であり、投資スタイルとして概ね正解であれば十分であると考えている。

そんなわけでXOMへの投資判断はエネルギーセクターだからという意味合いは結構薄かったが、小遣い欲しさに原油ETFに投資するとなると事情が変わってくる。長期投資であれば上記の通りだが、数か月ぐらいでリターンを求めた今回の場合は、参戦する前に多少のキャッチアップを行ったうえで出口までの仮設立てはしておきたかった。

以下、お勉強した内容のまとめ。

世界の原油市場はざっくり3つの勢力がある。アメリカ・ロシア・サウジ率いるOPEC。このなかで最大の供給量を誇るのはアメリカだが、それは原油の歴史で見ると近年のこと。シェール革命と呼ばれる新技術による採掘によって、アメリカは原油の価格破壊を起こしつつロシアやOPECを押しのけて台頭した背景がある。(ちなみにアメリカは世界最大の石油消費国でもあり、なんでも最強なアメリカ様が自国で賄えない弱点といえるテーマだった。)なんでも最強アメリカ様は売れる分だけガンガンつくるスタンスな一方、ロシア・OPECにとっては国家予算を支える中核事業であり、原油価格が供給過剰によって下落されるとめっちゃ困る。だからこれまで、ロシア・OPECは足並み揃えて生産量を調整してきた。そんななかでOPECが「もっと生産減らそうぜ」って言ったことに対してロシアはNOを突き付ける。仲違いした両国の意地の張り合いによって両陣営はドバドバ原油を生産し始めたことで、歴史的な原油価格の暴落につながった。(すでにコロナショックで石油需要がないさなかでのドバドバ生産である。正気じゃない。)

そんなわけで想定するシナリオ(=私の小遣い稼ぎの出口)はこれだ。まず、どこか落としどころを見つけて、アメリカ含めて減産合意が行われる。これが一番あると思う。ロシア・OPEC原油価格を常識的な価格で設定したうえで国家予算を組んでいる。とても1バレル20ドル付近ではやっていられないはず(細かい数字はググるのめんどくさいけど、たしかサウジは半分にも満たないはず)。両者、我慢大会するにしても限度があるはず。どこかで区切りをつけたいはずだ。またアメリカも我関せずというわけにはいかない。アメリカの原油生産量を支えているのはシェールだが、シェールはコスト高であり、現状の原油価格が続けばシェールを生業とする大きくない会社がバタバタとつぶれちゃう可能性がある。アメリカとしても面白くない話だ。そんなわけで誰も幸せにならない我慢比べは、長くとも1年以内には収束するという目論見だ。ちなみに私は1バレル22ドル付近で買ったが、35ドルあたりでの売却を想定している。「十分な減産合意」のうえ「コロナ収束の見通しが立った」という2点を満たせば、このあたりの価格になると見込んでいる。(もう少し長く持てばコロナ収束の見通し→上向きの確認まで待つことで40~50ドルも見込めると思うが、焼肉には35ドルぐらいで十分だ。)

 

現役コンサルの生態

私はコンサルティングファームに務める30代おっさんだ。

コンサルといえば最近は大学生のなりたい職業No.1として取り上げられたりと、注目されている職業だ。

これはひとえにコンサル出身の先人たちの活躍によってブランディングされた結果だと思っている。一方、私を含めてコンサル会社で働く多くの人(特に近年でコンサルとして入社したひとたち)は、そこまで超人的かというと、そうでもない。

背景としては、コンサル案件の変化にある。コンサルといえば戦略系案件をイコールでイメージする人が多いが、それも昔の話。昔はコンサルには知見と示唆が求められた。でも時が過ぎ、コンサルの知見と示唆よりも、もっと具体的なものをコンサルに求めるようになった。知的生産から、賢い労働力として高級派遣的な役割を求められるようになった。コンサル会社としては、頭に抜群のキレがなくても多少賢いメンバーを頭数さえ揃えれば儲かるようになったわけだ。

そんなおかげ様で間口が低く広くなったコンサル業界に入ったのが、私みたいな抜群のキレはないおっさんである。ただしそこは腐ってもコンサル。敷居が下がったとはいえ一定のプロフェッショナルは求められる。そして腐っても報酬は中々である。

つまり結論としては、みんなコンサルになろうぜ!ってことだ。確かに入社難易度は決して低くはないが、それでも間口はだいぶ低く広くなった。入ってしまえば転職は引く手あまた。転職市場においては、なかなか評価が高い。昨今の働き方に対する厳しい目もあり激務ではないし(一部の案件は除く)、給料だって副業するより仕事にコミットしたほうが合理的だと思わせるほど、ぽんぽん上がっていく。そのうえなぜかコンサルやってますって言うと「すげえ」って思われる。いいことづくめだ。コンサルが楽だとは言わないけど、どうせ社会人なんか概ねつらい思いをしなきゃいけないんだと割り切れる&対してやりたいこもない人は、とりあえずコンサルだ!